“あの風の向こうで 手を振るのは誰 強くちぎれるほど
good bye and hello どっちに見えるかは自分次第さ”
これは、ASKA「いろんな人が歌ってきたように」のサビの歌詞。
僕は、あるパートナー会社から、東南アジアでの事業展開について、
任されることになり活動を始めた。
それは、ちょうど1年くらい前の出来事だった。
2012年11月ごろのJALの飛行機では、
発売されたばかりのASKAアルバム「SCRAMBLE」が飛行機オーディオの中にあった。
普段から聴いているアルバムであったが、
飛行機の中で聴くと一味違って聞こえてくるものだ。
その中の「いろんな人が歌ってきたように」を何度も繰り返し、聴いた。
これから始まる東南アジアでの事業が、
まるで僕を待っているかのように聞こえ、
“あの風邪の向こうで手を振るのは誰 強くちぎれるほど”が、
まるでこれから行く東南アジアが手を振っているように聴こえてきた。
東南アジアへ向かうと自分にやれることが多くあり、
Helloと言っているような気さえしていた。
そして、あれから1年弱がすぎた。
東南アジアへ行くことにも慣れてきたが、
自分の日本での事業のことで、どうしても妥協できない点が出てきている。
そんな最中、東南アジアから日本へ帰ってきて、
同じように「いろんな人が歌ってきたように」を聴く。
どう考えても、
Goodbyeと東南アジアが手を振っているように聴こえてきた。
自分としては、
こうなる前にいろんな予見をして、活動していれば、
問題なくことが進むことだったのかもしれない。
リクルートやいろんな決断、
経営者として未熟だったといえば、その通りだろう。
この経緯を通じて、
勉強になったなんて考えるのは、
関係者にあまりに失礼だ。
こんな予見に対しても
“分かってても 時に分からない
走り書きのような 道を選ぶばかり”
だったと今は思う。
“あの空に 掛けた鍵を外したい”
と歌うASKAに対して、
自分の心に掛けた鍵を外したいものだ。
こんな思いをした経験もASKAが代弁してくれているように聞こえてくる。
“すべては 自分だってことを
この目に映る すべてのことは”
“そろそろね 気づいてもいいだろう”