【 第2話 いざスタートへ 】
バスはスタート会場へ到着し、
空は雨が上がっていてホッとした。
HISのツアー参加者が集まり、
ホノルル前の説明をHISのスタッフが説明する中、
聞いていた。
説明が一通り終わった後、
みんなで軽くストレッチを行うということで、
輪になって広がり、ストレッチを行った。
順調にストレッチできたが、
アキレス腱を伸ばすとやはり痛いようだ。
HISからもらっていた朝食を食べ、
早めに痛み止めを服用していたが、
スタート前に不安がよぎる。
そして、ストレッチ中だったが、
みんながストレッチをしている隙に
“込み合う前に”とトイレへ向かった。
予想通り、トイレはさほど混んでいなく、
少し待った後、トイレに入れた。
この選択は間違っていないかった。
後々、このことがレースで優位に働いたことが言うまでもない。
トイレから帰ってきてくると
もう既にストレッチは終わっていた。
仲間とは会えたが、
一緒にスタート予定に行く予定であったHK氏の姿が見えない。
なにやら、HK氏・IT氏と共に飲み物を買いに行ったようだ。
HK氏は僕がマラソンを始めるきっかけとなった人だ。
これまで一緒に5回も同じ大会に参加してきた。
IT氏はHK氏の友人で知り合った。
HK氏からは一緒にスタートすると言っていたことと、
擦れることを防止するワセリンを貸してもらうことを
約束していた。
マタズレを心配していたので、
スタート前にワセリンを塗れないことに
少し不安を感じた。
しばらく仲間と談笑していたら、
いきなりまた豪雨に見舞われた。
ものすごいスコールが僕らに降り注ぐ。
走る前からビショビショになった。
“走り始めたら汗かくし”なんて考えていたが、
そのような甘い雨ではなく、
本当に本場のスコールを体全体で浴びた。
靴は重たくなり、サングラスも水まみれ、
ウェアすら水まみれで絞れるほどの水を含んだ。
カッパを日本から持ってきておきながら
ホテルにおいてきたことを本気で悔やんだ。
やはり先人の言うことは素直に聞くべきだと
改めて感じた。
雨が上がり、スタート1時間前となった。
仲間の中でホノルル経験者でもあり、
一番早く帰ってくると思われる方(通称:旦那)から
アドバイスをもらった。
僕はハーフを2時間28分で走った実績もあるので、
今回は初のフルマラソンだが、
“6時間を切りたいと思う”と話をしていた。
そうすると旦那は
「そうであれば前半はとにかくゆっくりいけ、
1Kmを8分30秒くらいでよいじゃないか」
とアドバイスをもらった。
これまでハーフマラソンでは、
前半10Kmは1Kmを6分数秒くらいのタイムで上がり、
後半の3,4Kmから急激にタイムが落ちていく
という走り方をしていたので、マラソンには不安は抱えていた。
「了解した!」とばかりに前半20Kmは
1Km8分30秒で行こうと心に決めた。
仲間の中で、同じくフルマラソン初挑戦で
同じく6時間を切ろうと考えている人がいた(通称:しのさん)
「今村さんについていきます」と言葉をもらった。
なにやらマラソン経験はあまりないらしい。
僕はこれまで夏から10Kmマラソン2回、
ハーフマラソン2回、駅伝1回と
順調に経験を積み重ねてきたつもりだ。
おそらく一緒に走っても僕の方が持久力はあるだとうと
心で感じていた。
「みんなかんばろう!」と気合をいれて、
およそ30分前僕らはスタート地点へ向かった。
2007年12月14日
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